バリ島・旅日記vol.3

創作日記
スポンサーリンク

「暮らし」という言葉は、日常生活や日々の営みを指す言葉です。具体的には、住む場所や食事、仕事、家族との時間など、人が日々の生活を送るために行うすべてのことを含みます。
日本語で「暮らし」という言葉を使うときは、単なる物質的な側面だけでなく、心の満足や生活の質、幸福感なども含めて、広い意味での日常のあり方を表現することが多いですね。人生も、「暮らし」に関連される言葉になるようです。

「住まい」という言葉を使う際には、居住している場所そのものに対する思いや、そこに住むことで得られる安心感や快適さといった感情も含まれることが多いです。
たとえば、「心地よい住まい」や「住まいを整える」といった表現は、単に建物だけでなく、その場所での暮らしや快適さを大切にする意味合いが込められています。

ヘルメットを外した男は浅黒い顔立ちで、ドングリのような目をしていた。

※当ブログは、Amazonアソシエイトとして適格販売により収入を得ています。また、第三者配信の広告サービスを利用しています。

ヘルメットを外した男は浅黒い顔立ちで、ドングリのような目をしていた。

30代に思える男は笑顔を向けて「おはようございます」と、流暢な日本語で語りかけてきた。

愛想のいい男の歯並びはきれいで、健康な白い歯が印象に残るほどだった。なぜか私は、その男に親しみを持った。 

突然のバリ人の出現に戸惑いながらも、私はその男に会釈した。

「日本の方ですか? トウキョウですか?」

「はい、そうですけど」

「ワタシ、ガイドの仕事しています。何か、お困りはありませんか?」

「いや、別に困ったことはないけど……」

「ソウデスカ。で、どちらまで」

流暢な日本語で話しかけられていると、なんだか日本人と話しているような気分になった。そして増々、その男に親近感を抱くようになった。

「散歩してるだけですよ」

戸惑いながらも、私は応えた。


「サンポ、ですか。ワタシ、面白いところにご案内できますよ」

「いや、いいよ。ただ、ぶらりと散歩しているだけだから……」

私は応えた。


 
彼と話しをしていて嫌な気分にならなかったが、異国のせいか、余計に警戒心が働いてくる。

ガイドと名乗る男は、上着のポケットから名刺入れを取り出すと、名刺を差し出してきた。
 
受け取った私は、名刺を見つめた。名刺は英文で書かれている。なぜ、英文で印刷されているのかわからなかった。

「ワタシハ、ガイドデス。インドネシア語・英語・日本語の会話ができます」

彼が3ヶ国語を話すことに驚いて、名刺から目を離した。

「本当に、日本語がうまいね」

「ワタシはガイドの仕事に就くために、努力して覚えました。ガッコウは、高校までね」

ガイドの男は、誇らしげに笑顔を向けた。

「日本人観光客、とても多いです。やさしい人ばかり。観光のガイドもしますし、仕事のガイドもできますよ」

「ありがとう。何かあったら連絡するよ」

私はそう言って、歩き出した。あまり長話をしていると時間が過ぎてしまい、友人が心配するかもしれないと思ったからだ。 つづく……。

※この物語はフィクションであり、実在する個人、団体等とは一切関係ありません。

Amazon.co.jp: 夏のかけら: ロマンス小説 電子書籍: 幸田 玲: Kindleストア
Amazon.co.jp: 夏のかけら: ロマンス小説 電子書籍: 幸田 玲: Kindleストア

切なくなるような、ロマンスが滲んでいる感覚を呼び覚ますような物語。そんな恋愛小説のかたちを描いてゆきたいと考えています。応援していただければ幸いです。よろしくお願い致します。

幸田 玲: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
幸田 玲をフォローして、Amazonの幸田 玲著者ページから参考文献をお調べいただけます。

Audible(オーディブル)は、プロのナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービスで、「聴く」読書になります。Audible会員なら定額で12万以上の対象作品を聴き放題。※30日間の無料体験を試してみる。詳細は下記のURLをクリック

Amazon.co.jp: Audibleオーディオブック
Audibleオーディオブック ストアの優れたセレクションからオンラインショッピング。

タイトルとURLをコピーしました