【ルームツアー】北欧照明とヴィンテージ家具に囲まれた部屋(本編)

住まい
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「暮らし」という言葉は、日常生活や日々の営みを指す言葉です。具体的には、住む場所や食事、仕事、家族との時間など、人が日々の生活を送るために行うすべてのことを含みます。
日本語で「暮らし」という言葉を使うときは、単なる物質的な側面だけでなく、心の満足や生活の質、幸福感なども含めて、広い意味での日常のあり方を表現することが多いですね。人生も、「暮らし」に関連される言葉になるようです。

「住まい」という言葉を使う際には、居住している場所そのものに対する思いや、そこに住むことで得られる安心感や快適さといった感情も含まれることが多いです。
たとえば、「心地よい住まい」や「住まいを整える」といった表現は、単に建物だけでなく、その場所での暮らしや快適さを大切にする意味合いが込められています。

古い賃貸住宅に住むことには多くの魅力と課題がありますが、それを楽しみながら快適に生活する方法もたくさんあります。

「ルームツアー」とは、自分の部屋や家の内部を紹介することを指します。特にSNSやYouTubeでよく使われる言葉で、視聴者に向けて部屋の間取りや家具の配置、インテリア、収納方法、生活感やこだわりポイントなどを見せる動画や記事のことです。このブログでは、「ルームツアー」を動画で紹介しています。

※「今回も素敵な動画を紹介したいと思います。素敵なお部屋の話題と関連していますが、取り上げている動画そのものと下記のブログ記事は直接的な関連性はありません。視聴した動画にヒントを得て物語の概要を考え、二次創作の内容にしました。今回も前回と同じように、虚構の『短編ロマンス小説』を描いています。参考程度に通読していただき、楽しんでいただければ本望です。」

※当ブログは、Amazonアソシエイトとして適格販売により収入を得ています。また、第三者配信の広告サービスを利用しています。

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🌿 短編ロマンス小説

『ポジャギ越しの午後』(本編)

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チークは数ある木材の中でも非常に優れた材として世界中で植林されており、植林材としてはインドネシア産が最も有名で非常に高度な植林技術があります。 月並みな良い方ですがチーク(ミャンマー:チーク)は「木の王様」と呼ばれており、ヨーロピアン・ウォ...

 引っ越しを終えた部屋には、まだ新しい木の香りが漂っていた。
チークの無垢フローリングに陽が射し、穏やかな艶を浮かべている。
壁も天井も白系のクロス。指でなぞると、うっすらとした凹凸が感じられる。

窓辺では、韓国の伝統的な風呂敷「ポジャギ」をカーテン代わりに吊るしていた。
薄い布越しに、午後の光が柔らかく部屋へと滲み込む。
風が少し吹くたびに、布がふわりと揺れ、その向こうの街並みがぼんやりと形を変えた。

その光景を、佐伯直人はしばらく黙って眺めていた。
ようやく落ち着いたフリーランスの生活。
中堅のインテリアデザイン事務所を辞め、独立したのは二年前。
あのとき、恋人から「不安定な人とは、これ以上は無理」と言われた言葉が、今も胸の奥に微かに残っている。

けれど、この空間には、後悔よりも静かな満足感があった。
自分の足で立っているという確かな実感。
その支えになったのは、あの鎌倉の家具店で出会ったひと──川口沙耶だった。

 

 

初めてその店を訪れたのは、引っ越しの準備をしていたときだ。
鎌倉駅から路地裏に入り、古民家をリノベーションした小さなヴィンテージ家具店。
白い漆喰壁の外観に、手書きの「open」サイン。
中に入ると、木と革の香りが心を落ち着かせてくれた。

「いらっしゃいませ」
その声に振り向くと、カウンターの奥に彼女がいた。

ボブカットの髪が首筋にかかり、切れ長の瞳が印象的だった。
華美ではないが、清潔で知的な空気をまとっている。

「探している家具のイメージはございますか?」
「リビング用のテーブルを。木の質感がしっかりしたものを探していて」

彼女は軽く頷くと、店の奥へと案内してくれた。
歩きながら、彼女が語る家具の話が心地よかった。

「この円形のテーブルは、北欧の工房で六〇年代に作られたものです。
 脚の形が柔らかいので、部屋の印象も穏やかになりますよ。」

「丸い形って、いいですね。角がないぶん、なんだか人の関係みたいだ」
「……そうですね」
小さく笑うと、彼女は天板を撫でながら言った。
「時間を重ねて、少しずつ艶が増していくところも、人に似ていると思います」

その一言に、直人は思わず視線を上げた。
目が合う。
彼女の瞳の奥に、静かな情熱のような光が宿っているのを見た。

「……これにします」
彼は迷わずそう言った。

家具を選ぶのは、久しぶりに“誰かと決めたい”と思えた瞬間だった。

 

 

円形のテーブルは部屋の中央に置いた。
そのそばには、彼女がすすめてくれた観葉植物──エバーフレッシュ。
夜になると葉を閉じ、朝になるとゆっくり開くその植物を見ていると、
人の心もまた、そんなふうに開いたり閉じたりしながら生きているのだと思えた。

新居の暮らしが落ち着いた頃、ふと店のことを思い出した。
家具をもう一つ見たい、という口実を作りながら。

彼は再び鎌倉へ向かった。

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「またお越しくださったんですね」
そう言って沙耶は微笑んだ。
少し驚いたような、けれど嬉しそうな表情だった。

「ええ。部屋の雰囲気が少し変わって、もう一脚椅子を……と思って」

「では、テーブルに合いそうなものを探してみましょうか」
彼女は椅子を並べながら、視線を彼に向けた。

「お部屋の写真、見せていただいてもいいですか?」
「写真、ですか?」
「はい。どんな光の入り方か、壁や床の色で合う木目が変わりますから」

スマートフォンの画面を見せると、
沙耶はしばらく無言で見つめていた。

「チークの無垢ですか。温かいですね」
「はい。床だけはこだわりました」
「白い壁もきれい。……このカーテン、布ですか?」
「ええ、ポジャギっていう韓国の風呂敷を代わりに」
「素敵。光を透かす感じがやわらかい」

そう言って彼女は微笑んだ。
その笑顔が、心に小さな波紋を広げた。

 

「もしよければ……今度、実際に拝見しても?」
唐突な言葉に、彼は少し驚いた。
「え?」
「いえ、家具を見せていただく意味で、ですよ」
そう言いながらも、沙耶の頬がほんのり染まっている。

「もちろん、構いません」
直人は静かに頷いた。
彼の声も、どこか嬉しそうだった。

 

 

数日後の午後、沙耶が彼の部屋を訪れた。
玄関を入った瞬間、彼女は小さく息をのんだ。

「……いい香り。木と陽の匂いがしますね」
「無垢材の床は、季節で香りが少し変わるんです」
「本当ですね。……このテーブル、やっぱり素敵」

沙耶はそっと天板に手を置いた。
彼女の指先が光を受けて、淡く透けて見えた。

「この部屋、落ち着きます。白い壁もきれいに光を受けて」
「ありがとうございます。家具を決めたのは、あなたのおかげですよ」
「そんな……」
「本当です。あなたの言葉が残ってて」

「言葉?」
「“時間を重ねて艶が増す”って。あのときの一言が、ずっと頭にあった」

沙耶は少し黙り、テーブルの縁をなぞった。
そして、ゆっくりと彼を見た。

「私……家具の仕事をしているけれど、
 実は“人との時間”のほうが難しいなと思うことが多いんです」
「うん」
「家具は手をかければ応えてくれるけど、人は……そう簡単にはいかないから」
「ええ、ほんとに」

彼の声に、静かな共感が混ざる。

「でも、こうして話していると、少し救われる気がします」
「俺もですよ」

窓のポジャギが風に揺れ、やわらかな光が二人の顔に落ちた。

「不思議ですね」
沙耶が笑った。
「この布、光をまるく包んでくれる。角がない感じがします」
「角がない……まるいテーブルと似てますね」
「ええ、そう。丸いものって、優しい」

二人の間に沈黙が流れた。
けれど、それは居心地の悪いものではなく、
むしろ、言葉よりも確かなものが生まれているように感じられた。

 

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「もう少し、ここにいてもいいですか?」
「もちろん」
「なんだか、帰りたくない気分です」
「じゃあ、コーヒーでも淹れましょうか」

直人が立ち上がる。
キッチンから漂う香ばしい匂い。
彼が差し出したカップを受け取りながら、沙耶はそっと微笑んだ。

「この香り、好きです」
「豆は、鎌倉の店で買いました。あの家具店の近くにある」
「うちの近所じゃないですか」
「ええ。あの街は、なんだか、いろんな“始まり”がある気がして」
「……そうかもしれませんね」

窓の外では、風が通り過ぎていった。
ポジャギがまた揺れ、光がやわらかく踊る。

沙耶はその光を見つめながら、ぽつりと呟いた。
「私も、変わりたいな」
「どうして?」
「家具を通して“時間を積み重ねることの尊さ”を信じてるのに、
自分自身の時間は、うまく積み上げられてない気がして」

直人は少し考えてから、ゆっくり言った。
「でも……重ね方は、人それぞれですよ。
 俺も、ようやく“ひとりの時間”に慣れたところですし」

「ひとりの時間、ですか」
「ええ。最初は寂しかったけど、今は、それも悪くないと思える。
 ……でも、こうして誰かと過ごす時間も、いいですね」

沙耶はその言葉に目を細めた。
「たぶん、家具も同じですね」
「同じ?」
「ひとりで静かに眺めるのもいいけれど、
 誰かと共有すると、もっと美しくなる気がする」

二人の視線が重なった。
長くも短くもない沈黙が、部屋に溶け込んだ。

 

夕方が近づくにつれ、光の色が少しずつオレンジに変わっていった。
ポジャギ越しの光はやわらかく、テーブルの天板を金色に染める。
沙耶はその光景を目に焼きつけるように、しばらく黙っていた。

「そろそろ……帰らないと」
「駅まで送ります」
「大丈夫ですよ。鎌倉の人間、道には強いですから」
「そうですか」

靴を履きながら、彼女は小さく笑った。
「今日は、ありがとうございました」
「こちらこそ」

ドアの前で、少しだけ沈黙。

「……また来てもいいですか?」
彼女の声は、かすかに震えていた。

直人はその問いに、迷いなく頷いた。
「いつでも。あなたが座る場所、もう決まってますから」

沙耶はふっと笑って、玄関の外へ出た。

ポジャギの布がまた揺れ、柔らかな光が部屋に満ちる。
テーブルの上では、コーヒーカップがまだ温もりを保っている。

直人はその光景を見つめながら、心の中で静かに思った。

——この部屋で、また新しい時間が始まるのかもしれない。

エバーフレッシュの葉が、夕暮れの光の中でそっと揺れた。
それはまるで、二人の未来を、やさしく肯定するかのように。

 

(了)

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【あとがき風の解説】

本作『ポジャギ越しの午後』は、
「暮らし」「家具」「光」といった静かなモチーフの中に、
人と人との心の距離の“変化”を描いた掌編ロマンスです。

主人公・佐伯直人が過去の痛みから立ち上がり、
川口沙耶という女性を通して“時間を積み重ねることの美しさ”に気づくまでの、
穏やかで静かな再生の物語。

ポジャギ越しの光は、“境界を透かして未来を映す”象徴です。
それは「過去と未来」「孤独とつながり」「個と共有」を隔てながらも結ぶものとして、
二人の心をやさしく照らしています。



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