日本語で「暮らし」という言葉を使うときは、単なる物質的な側面だけでなく、心の満足や生活の質、幸福感なども含めて、広い意味での日常のあり方を表現することが多いですね。人生も、「暮らし」に関連される言葉になるようです。
バリ島で初めての朝を迎えた私は、ホテルのレストランでバイキング料理を味わった。
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バリ島で初めての朝を迎えた私は、ホテルのレストランでバイキング料理を味わった。
インドネシア料理を口にしたことがなかった私は、食事の面で少し心配していた。
朝食のバイキング料理は、ナシゴレン(焼き飯風)やミーゴレン(焼きそば風)、チャプチャイ(八宝菜風)のような料理があった。
食べてみると日頃食べている味と変わらず、むしろ食欲が増すほど美味しかった。
またパンの種類も豊富で、どのパンを食べてみても不思議なほど美味しい。なぜ、これほどまでにパンが美味しいのかわからなかった。
生まれてから口にしたパンの中では、最高の部類に入るほどだ。
「これほど口に合うとは、驚きですね」
ナシゴレンを平らげた私は、料理のおいしさに満足して言った。
「まぁ、日本人観光客も多いですからね。日本人の口にも合うように料理されているのかもしれませんよ」と、知人は応えた。
食事を終えて部屋にもどった私は、「1時間ほど、近くを散歩してくる」と知人に言い残して、部屋から出た。
好奇心旺盛な私は、「知らない街を探索したい」という欲望にかられ、ホテルの近場をひとりで歩いてみたいと思っていた。
晴天の陽光がホテル庭園の芝生を輝かせ、私の心を浮きたたせた。
本当に清々しい朝を迎えたことがうれしかった。
しばらく風景を楽しんでいた私は、庭園を通り抜けてホテルを後にした。
ホテル前の通りを、目的地に向かうわけでもなくぶらぶらと歩いた。
少し歩くと気になった路地があったので、その中に入ってみることにした。ピンコロの石材が敷き詰められているような裏通りだった。
奥へ奥へと歩を進めると、路地は、途中からオートバイがやすやすと通れるほどの道幅に変わった。
私は好奇心の赴くまま、奥へ進んだ。
左手に店舗が見えるようになると、前方からオートバイがやってきた。そのオーバイは、店舗をのぞき込むように見ていた私のそばで止まった。
ヘルメットを外した男は、浅黒い顔立ちでドングリのような目をしていた。
30代に思える男は、笑顔を向けて「おはようございます」と、流暢な日本語で語りかけてきた。
愛想のいい男の歯並びはきれいで、健康そうな白い歯が印象に残るほどだった。私は、その男に親しみを持った。 つづく……。
※この物語はフィクションであり、実在する個人、団体等とは一切関係ありません。
切なくなるような、ロマンスが滲んでいる感覚を呼び覚ますような物語。そんな恋愛小説のかたちを描いてゆきたいと考えています。応援していただければ幸いです。よろしくお願い致します。
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