【ルームツアー】木とアイアンでまとめたカフェ空間|音響にこだわった暮らし|

住まい
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「暮らし」という言葉は、日常生活や日々の営みを指す言葉です。具体的には、住む場所や食事、仕事、家族との時間など、人が日々の生活を送るために行うすべてのことを含みます。
日本語で「暮らし」という言葉を使うときは、単なる物質的な側面だけでなく、心の満足や生活の質、幸福感なども含めて、広い意味での日常のあり方を表現することが多いですね。人生も、「暮らし」に関連される言葉になるようです。

「住まい」という言葉を使う際には、居住している場所そのものに対する思いや、そこに住むことで得られる安心感や快適さといった感情も含まれることが多いです。
たとえば、「心地よい住まい」や「住まいを整える」といった表現は、単に建物だけでなく、その場所での暮らしや快適さを大切にする意味合いが込められています。

古い賃貸住宅に住むことには多くの魅力と課題がありますが、それを楽しみながら快適に生活する方法もたくさんあります。

「ルームツアー」とは、自分の部屋や家の内部を紹介することを指します。特にSNSやYouTubeでよく使われる言葉で、視聴者に向けて部屋の間取りや家具の配置、インテリア、収納方法、生活感やこだわりポイントなどを見せる動画や記事のことです。このブログでは、「ルームツアー」を動画で紹介しています。

※「今回も素敵な動画を紹介したいと思います。素敵なお部屋の話題と関連していますが、取り上げている動画そのものと下記のブログ記事は直接的な関連性はありません。視聴した動画にヒントを得て物語の概要を考え、二次創作の内容にしています。今回も前回と同じように、虚構の『短編ロマンス小説』を描いています。参考程度に通読していただき、楽しんでいただければ幸いです。」

※当ブログは、Amazonアソシエイトとして適格販売により収入を得ています。また、第三者配信の広告サービスを利用しています。

【ルームツアー】木とアイアンでまとめたカフェ空間|音響にこだわった暮らし|1LDK|42㎡|一人暮らし|映画|アート|観葉植物|賃貸|Room Tour

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🐾 短編ロマンス小説『ルカの見ていた風景』

登場人物の造形

■佐伯 直人(さえき なおと)

・アラサー世代。(30歳)細身でおしゃれな雰囲気があり、繊細な風貌の男性。眼鏡をかけている。

・ 映画を愛するフリーランスのカメラマン。リビングにあるオーダーメイドスピーカー10個・搭載の60インチ液晶テレビで、映画鑑賞をしながらくつろぐのが唯一の楽しみ。

・ 木とアイアンでまとめたカフェ空間|音響にこだわった暮らしの1LDKに猫のルカと暮らす。マンションの1階の居住スペース。2人暮らし(42㎡)でも十分な広さがある。

・ 自宅はリノベ賃貸物件で、床は、素足で歩くと心地よさを感じる無垢のフローリング。パイン材が敷き詰められている。

・ 仕事で使っているヴィンテージテーブル「パソコンで作業する」と観葉植物。そしてソファでくつろぐ猫。

・ 安定を捨てて独立した過去があり、恋人と別れたことで“選んだ自由と孤独”を抱えている。

・リビングの壁に、額縁付きのアートポスターを何点か飾っている。

・ほぼ自宅で自炊をしている。料理は好きなほうである。

■田代 楓 (たしろ かえで)

・ アラサー世代。(27歳)直人より少し年下。

・ 街の不動産会社で営業をしている。チーフクラスのポジション。

・ボブカットが似合う、切れ長の瞳の女性。

・控えめながらも芯のある性格でスポーティな体格。


木の香りが残る部屋で、佐伯直人はひとり、冷めかけたコーヒーを手にしていた。
パイン材の床は午後の陽を受け、金色に透けている。猫のルカがソファの端で尻尾をゆっくり揺らしている。

リビングの壁には、ヴィム・ヴェンダースの映画ポスター。
アイアンの脚を持つヴィンテージテーブルの上には、観葉植物とノートパソコン。
テレビの前に並ぶ十個のオーダーメイドスピーカーは、音の粒を空気に散らすために計算された角度で配置されていた。

この部屋は、直人の“城”であり、“逃げ場”でもあった。
三年前、勤めていた制作会社を辞め、フリーランスのカメラマンとして独立した。
仕事は不安定だが、好きなものに囲まれ、自分のリズムで生きていける自由を手に入れた。
しかしその代償に、ひとりで食卓を囲む夜が増えた。

――自由は、静かすぎる。

そう思いながらも、映画の音楽に身を委ねる時間だけが、心をほどく唯一の瞬間だった。


火曜日の夜、彼はいつものショット・バー「ノア」にいた。
ウイスキーのグラスを指で回しながら、カウンターの端に目をやる。
その席には、二ヵ月ほど前からよく見かける女性がいた。

ボブカットがよく似合う。切れ長の瞳に、淡い琥珀色のライトが映っている。
田代楓――マスターから名前を聞いたとき、直人は心のどこかで覚えておこうと思った。

彼女は一人で来て、一人でジン・トニックを飲み、グラスの水滴をナプキンで拭きながら静かに音楽を聴いていた。


話しかけようと思えばできる距離なのに、直人はいつもその一歩を踏み出せずにいた。
一年前に別れた恋人を、どこかで重ねてしまうのかもしれなかった。

それでも、彼女が入ってくると、不思議と空気が柔らかくなる気がした。
マスターと短く言葉を交わす声が、音楽と混ざって響く。
――火曜日の夜は、彼女の声を聴くためにある。
そんなふうに思っていた。


ある午後、直人はカメラのレンズを磨いていた。
ルカが腰窓の外をじっと見つめている。
外は細い路地。通りを歩く人の姿が見える。

「どうした、ルカ」
猫の視線を追って窓の外を見ると、見慣れた後ろ姿があった。

――楓。

彼女は手に紙袋を抱え、ゆっくり歩いていた。
偶然、顔が上がる。目が合った瞬間、彼女は少し驚いたように微笑んだ。
直人は思わず窓を開けた。

「……あれ、田代さん?」
「え? 佐伯さん? ここに住んでるんですか?」

その声に、秋の風が入り込む。
窓越しの会話は少しぎこちないのに、どこか心地よかった。

「すぐそこに不動産会社があって、たまにこの通りを通るんです」
「そうなんですね」

短いやりとりのあと、直人は「よかったらお茶でも」と口にしていた。
彼女は少し驚いたように笑って、「じゃあ、近くのカフェで」と応じた。


カフェの窓際で、楓はカップを両手で包みながら言った。
「このあたり、好きなんです。古い建物が多いけど、ちゃんと息づいてる感じがして」
「わかります。写真を撮るとき、そういう場所がいちばん絵になるんですよ」

言葉を交わすうちに、彼女の中にある芯の強さを感じた。
慎ましいけれど、まっすぐで、ひとの目を見て話す。
自分とは違う世界に生きる人だ――そう思った。

その日を境に、ふたりはバーで話をするようになった。
「火曜日は、定時で上がれる日なんです」
「俺も、だいたい撮影がない曜日なんですよ」

笑い合う声が、グラスの氷の音に混ざって響いた。
距離がゆっくりと、だが確実に近づいていく。


そして、ある水曜日の夜。
「撮影で使った機材を片付けたら、うちで晩ごはんでもどうですか」
直人はそう誘った。自分でも驚くほど自然に。
楓は一瞬だけ迷いを見せたが、「……じゃあ、お言葉に甘えます」と笑った。

部屋に入った楓は、思わず目を丸くした。
「すごい……映画館みたい」
壁のスピーカーを見上げながら、彼女はゆっくり歩いた。
「音が好きで。仕事も映像関係なんです」
「カメラマン、でしたよね」

ルカが楓の足もとに寄ってくる。
「かわいい……名前、なんていうんですか?」
「ルカ。“水曜日の猫”から取ったんです」
「ビールの?」
「そう。飲みやすくて好きなんですよ」

楓が笑った。
「じゃあ、今日はそれにしましょうか」

直人はキッチンに立ち、冷蔵庫から缶ビールを二本取り出した。
軽く冷えた「水曜日の猫」。
グラスに注ぐと、白い泡がやわらかく立った。

「料理、得意なんですか?」
「自炊が多いんで。外で食べるより、落ち着くから」

テーブルに並んだのは、鶏肉のトマト煮と、ハーブの効いたサラダ。
パイン材の床を踏む足音が、やけに近くに感じた。

乾杯のあと、彼女は少し顔を赤らめながら言った。
「佐伯さんの部屋、なんだか安心しますね」
「音のせいかも。壁に響く感じが、心地いいって言われます」
「……確かに。静かだけど、あたたかい音がします」

二人で「水曜日の猫」を何杯も飲み、話題は仕事、映画、好きな街角へと移っていった。
「映画って、時間を止める魔法みたいですね」
「そうかもしれない。写真もそうですよ。残したい瞬間って、だいたい言葉にならないから」

楓は少し黙ってから、まっすぐに直人を見た。
「私も、そんな瞬間に出会いたいです」

その夜、楓が帰るころには、空には薄い月がかかっていた。
玄関のドアを開ける前、彼女が小さく言った。
「……また来てもいいですか?」
直人は、少し笑ってうなずいた。


それから、楓は週に一度のペースで彼の部屋を訪れるようになった。
火曜日の夜、バーで会い、水曜日の夜、直人の部屋で過ごす。
二人の関係は曖昧なまま、それでも確かに温もりを帯びていた。

ルカは、いつもその真ん中で丸くなっていた。
テレビの前、二人の足もとで、まるで空気のように存在している。


ある夜、楓がふとつぶやいた。
「私、実はこのマンションの担当なんです」
「え?」
「この部屋も、前に募集してました。あのとき“撮影スタジオみたいな人に借りてもらいたい”って思ってたんです。……まさか、ほんとにそうなるなんて」

直人は笑った。
「じゃあ、あの出会いは、偶然じゃなかったのかも」
楓も笑みを返した。
けれどその瞳の奥に、一瞬だけ影が走った気がした。

「……会社、来月異動なんです。郊外の店舗に」
「そうなんだ」
「火曜日のバー、もう行けないかも」

静かな沈黙が流れた。
テレビの向こうで、映画のエンドロールが流れている。
白い文字が黒い画面をゆっくり下りていく。

「じゃあ、水曜日に会えばいい」
直人の言葉に、楓は少しだけ目を潤ませて笑った。
「はい。水曜日に」


数週間後。
楓の異動の日。
その夜、直人はひとりで「ノア」にいた。
マスターがグラスを拭きながら、静かに言った。
「今日は、来ませんね」
「ええ」

グラスの中で、氷がゆっくり溶けていく。
帰り道、夜風が冷たかった。

部屋に戻ると、ルカが玄関まで迎えに来た。
その足もとに、小さな封筒が落ちている。
ポストから滑り落ちたのだろう。

中には、短い手紙。

佐伯さんへ

あの時間が、私にとっての“やすらぎ”でした。
火曜日が終わっても、水曜日はちゃんとあります。
ルカにもよろしく。

田代 楓

手紙の下には、「水曜日の猫」の小さな缶バッジ。

直人は笑いながら、胸の奥に熱いものを感じた。
スピーカーの電源を入れる。
部屋にジャズが流れ出す。

――自由と孤独の真ん中で、誰かを思う音が鳴る。

ルカがソファに飛び乗り、丸くなる。
窓の外には、街の灯りがゆらめいていた。

そして、直人は静かに呟いた。
「……また、水曜日に」

(了)


商品紹介・「水曜日のネコ」

グラスに注げば立ちのぼる、フレッシュな青リンゴのような香りとオレンジの皮の爽やかな香り。口に含めば、ほのかなハーブ感がフルーティで甘酸っぱい味わいを引き立てる。苦みがほとんどなく、すっきりとした飲み口がやさしく喉を潤してくれる、フレッシュな香りと爽やかな味わい。

原材料・成分

大麦麦芽・小 麦麦芽・ ホップ・オレン ジピール・ コリアンダー シード

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✦ あとがき風の解説

静かな時間の中で、人と人とが少しずつ近づいていく。
その「距離の変化」こそ、この短編の主題でした。

佐伯直人という人物は、“安定を手放して自由を得た人”です。
彼は、音や映像、空間といった無機的なものを通して心のバランスを保っているような男性。
しかし、どんなに居心地のよい空間を整えても、心の空白までは満たせない。
その静けさに、楓という女性が少しずつ息を吹き込んでいきます。

楓は、決して派手でも、劇的でもありません。
彼女は現実の中で懸命に生き、心の柔らかい部分を人に見せるのが上手ではない。
けれど、だからこそ、直人の「孤独の静けさ」と同じリズムで呼吸できたのだと思います。

ふたりの関係は、恋人というより「共鳴」に近いものです。
明確な告白も、結末もありません。
ただ、ひとつの時間を共有し、音や光や空気の温度を分け合っただけ。
けれどそれが、人生のある瞬間には何よりも確かな“つながり”になる。

作中に登場するビール「水曜日の猫」は、現実にも存在するクラフトビールですが、
ここでは「日常の柔らかい象徴」として描かれています。
火曜日の夜――仕事と日常の狭間に立つ彼らが、
“水曜日”という次の穏やかな時間を共に迎えること。
それは、恋というより、再生の始まりのようなものかもしれません。

物語の終わりに残る「また、水曜日に」という言葉は、
約束でも、希望でも、ささやかな祈りでもある。
読む人それぞれの心の中で、静かに響く余韻になればと思います。


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