🌿短編ロマンス小説『緑のある暮らしの中で』

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「暮らし」という言葉は、日常生活や日々の営みを指す言葉です。具体的には、住む場所や食事、仕事、家族との時間など、人が日々の生活を送るために行うすべてのことを含みます。
日本語で「暮らし」という言葉を使うときは、単なる物質的な側面だけでなく、心の満足や生活の質、幸福感なども含めて、広い意味での日常のあり方を表現することが多いですね。人生も、「暮らし」に関連される言葉になるようです。

💞 恋愛が「暮らし」に含まれる理由
恋愛は単なる「特別なイベント」ではなく、日々の会話、食事の約束、通勤中に考えること、休日の過ごし方など、日常そのものに溶け込む関係です。こうした行動はすべて「暮らしの一部」として続いていくものです。

「住まい」という言葉を使う際には、居住している場所そのものに対する思いや、そこに住むことで得られる安心感や快適さといった感情も含まれることが多いです。
たとえば、「心地よい住まい」や「住まいを整える」といった表現は、単に建物だけでなく、その場所での暮らしや快適さを大切にする意味合いが込められています。

古い賃貸住宅に住むことには多くの魅力と課題がありますが、それを楽しみながら快適に生活する方法もたくさんあります。

※「前回の『【インテリア 実例】植物のある暮らしを楽しみたい。』に収めている短編ロマンス小説を、こちらでは単独で公開しています。参考程度に通読していただき、楽しんでいただければ幸いです。」

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🌿短編ロマンス小説『緑のある暮らしの中で』

 窓際に置いたモンステラの大きな葉が、午後の光を柔らかく透かしていた。
 結衣はソファに腰かけ、スマートフォンのカメラを向ける。新しく買った白い陶器の鉢に収まったその姿は、まるで部屋の空気まで清らかにしてくれるようだった。

 彼女の部屋は、1LDKのマンション。アラサーと呼ばれる世代になり、一人暮らしを始めてもう五年になる。二人で暮らしても十分な広さがあるのに、いまのところ同居する相手はいない。だからこそ、観葉植物は大切な同居人だった。

 写真を数枚撮り終えると、インスタグラムに投稿する。
《新しい鉢に植え替えました。100均で見つけたけれど、この子によく似合う》
短いコメントと共に投稿ボタンを押すと、フォロワーからの反応が楽しみになる。

 けれど、それ以上に結衣の心をときめかせる場所があった。
 近所の商店街にある小さなショットバーだ。カウンター十席に、二人掛けのテーブルが三つだけ。木の温もりを感じる照明とジャズの流れる空間は、日々の疲れを解きほぐす憩いの場だった。

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 その夜も結衣は、仕事帰りに店へ立ち寄った。
 彼女の職場は観葉植物専門店。グリーンが並ぶ店内で接客し、時に仕入れや植え替えも任される。植物好きの客との会話は楽しいが、週末の夜に訪れるバーでは、また違った会話が待っている。

 カウンターの端に座ると、隣には見慣れた男性がいた。
 健司——三十代半ば、穏やかな雰囲気を纏う常連客だ。二人は顔を合わせれば軽く挨拶を交わす程度の関係だったが、先週、結衣が思い切ってスマホを見せたことから少し変わった。

「この写真、もしかして君が撮ったの?」
 そう言って彼が覗き込んだのは、インスタに投稿した観葉植物の写真だった。

「はい。うちにある子たちなんです」
「へえ、いいね。僕も植物が好きで、ベランダにいくつか置いてるんだ」

 その瞬間、結衣は心の中で灯りがともるのを感じた。植物の話を、こんなふうに自然に分かち合える相手がいたなんて。

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 今夜も、結衣は健司と肩を並べ、グラスを傾ける。
「今日のお店はどうだった?」
「忙しかったですよ。新しく仕入れたフィカスが人気で」
「フィカス、いいよね。光沢のある葉が好きだな」
 彼の言葉に、結衣の頬が思わず緩む。専門的な名前をすっと口にするあたり、本当に好きなのだと伝わってきた。

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「健司さんのベランダには、どんな子がいるんですか?」
「アガベとか、オリーブもあるよ。ちょっと無骨な鉢に植えてね」
「素敵ですね。うちにもオリーブが一つあります。100均の鉢なんですけど、意外と似合うんです」

 二人は笑い合う。互いの生活に緑が根づいていることを確認するたび、心の距離が近づいていくのを感じた。

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 数週間が過ぎた。
 インスタの投稿には、健司からの「いいね」がよくつくようになった。コメントで鉢の選び方や置き場所についてやりとりすることも増え、結衣の胸は自然と高鳴る。

 そして、ある週末の夜。バーを出た後、二人は並んで歩いていた。
 商店街の明かりはまばらで、夜風が心地よい。

「結衣さんは、将来お店を持ちたいって考えてるんだよね」
「えっ……どうして知ってるんですか?」
「前に、少しそんなこと言ってた。ずっと覚えてたんだ」

 彼の真剣な声に、結衣の胸が熱くなる。
「はい……小さな観葉植物の専門店を、いつか開けたらって。まだ夢の話ですけど」
「いい夢だと思う。もし実現したら、僕は常連第一号になるよ」

 健司の笑顔に、結衣は勇気を得るように微笑み返した。

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 数日後の日曜日。
 結衣は思い切って、自分の部屋へ健司を招いた。

 1LDKのリビングには、大小さまざまな観葉植物が配置されている。ソファ横のシェルフにはポトスが垂れ、窓辺にはサンスベリア、テーブルには小さな多肉が並ぶ。

「すごい……まるで小さな温室みたいだね」
「ここが、私の一番落ち着ける場所なんです」

 健司はゆっくりと部屋を見渡し、一つ一つの植物に目を留めては、穏やかに感想を口にする。その真剣さに、結衣は不思議な安心を覚えた。

 二人は並んでソファに座り、お気に入りのモンステラを眺める。
 沈黙の中にも心地よい共鳴があり、結衣は胸の奥でひとつの答えを見つけた。

「……健司さん」
「うん?」
「もし、私が本当にお店を持てる日が来たら——その時は、一緒に支えてくれませんか?」

 一瞬の驚きの後、彼はやわらかな笑みを浮かべた。
「もちろん。結衣さんの夢、僕も一緒に育てたい」

 言葉と共に差し出された手を、結衣はためらわず握った。
 その掌の温もりは、観葉植物の緑に包まれた部屋に、これまで以上の彩りを添えていく。

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 窓辺のモンステラが、夜風に揺れた。
 二人の心の中にも、新しい芽吹きが始まっていた。
 それはきっと、これからの時間と共に育ち、やがて大きな樹のように広がっていくのだろう。

 結衣は静かに微笑み、彼の肩に寄り添った。
 甘やかな未来の予感を抱きながら。

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(了)

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