「楽園のカンヴァス(新潮文庫)」の読後感【読書日記】

読書日記
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「暮らし」という言葉は、日常生活や日々の営みを指す言葉です。具体的には、住む場所や食事、仕事、家族との時間など、人が日々の生活を送るために行うすべてのことを含みます。
単なる物質的な側面だけでなく、心の満足や生活の質、幸福感なども含めて、広い意味での日常のあり方を表現することが多いですね。人生も、「暮らし」に関連される言葉になるようです。また、「読書」も暮らしの一部になりますね。

最寄りの図書館を訪れたとき、書架に「楽園のカンヴァス(新潮文庫)原田マハ著」が目に付いたので、借りて読んでみました。発売当時、話題になっていたのでタイトルは憶えていました。画家のアンリ・ルソーの物語をベースにして描かれたような小説です。冒頭は少し取っ付きにくい感じがしたのですが、小説に挿入されている画家のアンリ・ルソーの物語(たぶん創作だと思います)が展開されると、とても面白く読むことができました。

この小説は、ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンとルソーの日本人研究者・早川織絵が、ルソーの絵画を巡ってミステリー調に描かれたお話と、アンリ・ルソーの物語が絡み合っていく構成のようです。つまり音楽で言えば、ハーモニーを奏でる二重奏のようなものですね。読み応えのある小説でした。

ヤドヴィガの胸のうちは、痛いくらいに昂っていました。体の芯は、雪を溶かすほど燃え盛っていました。「永遠を生きる」いつかピカソに言われたそのひと言が、鼓膜の奥でこだましています。それはまるで、目に見えるひと言、絵のような言葉でした。私は今日から永遠を生きる。たとえルソーが死んでも、私が死んでも、絵の中の私は——永遠を生きるんだ。ルソーの住むおんぼろアパルトマンの階段を、一段一段、踏みしめて上がっていきます。天国へと繋がっている階段を進んでいるような気分になってきて、ヤドヴィガは、軽いめまいを覚えました。陶酔にも似た、不思議に甘い感覚でした。

※「楽園のカンヴァス(新潮文庫)」書籍の引用文

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アンリ・ルソー - Wikipedia

今夜、聴きたい曲があります。

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