「空家等対策の推進に関する特別措置法」の一部を改正する法律

放置空き家の問題「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律（令和５年法律第５０号）」

放置空き家

これは、居住者がいないだけでなく、建物が老朽化したり、倒壊の危険がそのまま、衛生的な問題が発生するなど、周辺環境や住民に悪しき状態の空き家を意味します。
因みに、2023年全国空き家900万戸のうち、515万戸は賃貸用や別荘などに活用できるものとし、385万戸が放置空き家になると推定されているようです。

主な特徴

1. 管理欠陥：所有者が管理を怠り、建物や敷地が荒れたままになっている。
2. 老朽化: 一瞬使用されず、屋根や壁が破損し、倒壊の恐れがあります。
3. 周辺環境への影響:
   • 雑草が伸び放題で景観を損なう。
   • ゴミの不法投棄や害虫・害獣の発生場所になる。
   • 防犯面で問題があり、犯罪の温床となる可能性がある。

背景

日本では少子高齢化や都市部への人口集中、相続問題などが原因で空き家が増加しています。その中でも特に放置され、管理されていない空き家が社会問題となっています。

法的対応

令和５年12月13日に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」（空き家特法）により、自治体は「特定空家等」に指定された放置空き家に対して、指導や判断、最終的には強制削除を行うことが可能になるこの法律は、放置空き家が周辺環境に重大な影響を与える場合に適用されます。

空き家を減らすための取り組み

1. リノベーションや再活用:
   • 空き家を貸し出したり、店舗やコミュニティスペースに転用する。
2. 売却や寄付:
   • 管理が難しい場合は、早めに売却や寄付を検討する。
3. 空き家バンク:
   • 地域ごとに空き家情報を定期的に活用して促進する仕組み。

まとめ

空き家は孤立空き家よりも社会的影響が大きく、自治体や地域住民、全員が協力して解決すべき問題とされています。

《令和５年12月13日に施行された空家法の改正により、空き家対策が強化されました》

改正前の空家法は、対象となる空き家が特定空家の状態になる前の段階では、市区町村は指導や勧告といった措置をとることができませんでした。また、特定空家になってからの対応だけでは、増え続ける空き家への対応にも限界があります。

そこで令和5年（2023年）、空家法が改正され、周囲に著しい悪影響を及ぼす特定空家になる前の段階から空き家の適切な管理が図られるよう、「管理不全空家」に対する措置が新設されました。

出典:　空き家の活用や適切な管理などに向けた対策が強化。トラブルになる前に対応を！

空き家で困らないためには、自宅や実家の将来について家族と早くから話し会い、空き家になった場合は「仕舞う」（除却）、「活かす」（活用）の行動をとることが大切です。
また、当面の間、「仕舞う」（除却）、「活かす」（活用）ことができない場合は、空き家の適切な管理が不可欠です。
ご自身での対処が難しい時は、不動産、相続などの専門家に相談してもよいでしょう。
地域の迷惑とならないよう、空き家は放置せず、早めに行動しましょう。

出典:　「空き家」は身近な問題(国土交通省)

空き家を放置しておくと様々な悪影響が生じます。早めの対策を！

今、日本では空き家が増え続けており、使用目的のない空き家の数はこの20年間で約2倍に増加しています。空き家を放置すると、倒壊、景観悪化、不法侵入など様々な悪影響が生じるおそれがあり、大きなトラブルにつながりかねません。

そこで、そのまま放置すれば倒壊などの危険性が高く、近隣に悪影響を及ぼす空き家を「特定空家」に認定し、市区町村による指導や勧告、解体などの強制執行を行うことができることを定めた「空家等対策の推進に関する特別措置法」（以下「空家法」といいます。）が制定され、対策が取り組まれてきました。しかし、特定空家になってからの対応には限界があることから、令和5年（2023年）、空家法が改正され、空き家の除却（解体）・活用・適切な管理を推進するための措置が強化されることになりました。

出典:　空き家の活用や適切な管理などに向けた対策が強化。トラブルになる前に対応を！

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