「水曜日の凱歌」乃南 アサ (著)・読後感【読書日記】

読書日記
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「暮らし」という言葉は、日常生活や日々の営みを指す言葉です。具体的には、住む場所や食事、仕事、家族との時間など、人が日々の生活を送るために行うすべてのことを含みます。
日本語で「暮らし」という言葉を使うときは、単なる物質的な側面だけでなく、心の満足や生活の質、幸福感なども含めて、広い意味での日常のあり方を表現することが多いですね。人生も、「暮らし」に関連される言葉になるようです。

💞 恋愛が「暮らし」に含まれる理由ーーー
恋愛は単なる「特別なイベント」ではなく、日々の会話、食事の約束、通勤中に考えること、休日の過ごし方など、日常そのものに溶け込む関係です。こうした行動はすべて「暮らしの一部」として続いていくものです。

「住まい」という言葉を使う際には、居住している場所そのものに対する思いや、そこに住むことで得られる安心感や快適さといった感情も含まれることが多いです。
たとえば、「心地よい住まい」や「住まいを整える」といった表現は、単に建物だけでなく、その場所での暮らしや快適さを大切にする意味合いが込められています。

古い賃貸住宅に住むことには多くの魅力と課題がありますが、それを楽しみながら快適に生活する方法もたくさんあります。

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『水曜日の凱歌』は、「三人称一視点」の少女語りの物語です。

戦時中の東京が現実感をもって描かれていて、終戦後の出来事まで語られています。とても現実感のある作品で、胸に迫ってくるものがありました。また、地の文の語り口調に魅せられ、心に沁み入るような気分になります。

そして、いつもながら人物の描写が秀逸です。物語性も優れています。

ただ一点、この本書が「小説新潮」二〇一三年から書かれたことに疑問が湧きました。それは、近年に少女の戦争体験を描く動機がどこにあったのか。一九六十年生まれの著者の真相を個人的に知りたいと思いました。

私は乃南 アサさんの著作は何冊も読んでいて、優れた書き手のひとりだと思っています。

社会問題を抉るような作品が特徴のような気がして、この作品もそんな小説でした。私は社会性のある小説が、好みなのかもしれません。

私のおススメしたい「推薦図書」になります。

鈴子、14歳。私の戦争は、8月15日に始まったーー占領下の東京を生きる少女が目撃した、本当の「敗戦」
昭和20年8月15日水曜日。戦争が終わったその日は、世界のすべてが反転してしまった日、そして女たちの戦いが幕を開けた日だった。14歳の鈴子は、進駐軍相手の特殊慰安施設協会で通訳として働くことになった母とともに、慰安施設を転々とする。苦しみながら春を売る女たち。米兵将校に接近し、したたかに女の生を生き直す母。変わり果てた姿で再会したお友だち……。多感な少女が見つめた、語られざる戦後を描く感動の長編小説にして、『しゃぼん玉』に並ぶ著者新たな代表作。芸術選奨文部科学大臣賞受賞。解説=斎藤美奈子。
※電子書籍版には解説は収録しておりません。

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